column コラム
着物で散策!京都観光におすすめのスポット・コースを紹介
2019.07.24京都観光における魅力のひとつが、着物姿で歴史情緒あふれる街を散策できることです。京都は着物を持っていない人でも、気軽にレンタルできる店舗が数多くあるため、自分で着物を用意する必要がありません。
しかも、着物姿で京都を観光すると、様々なお得な特典が得られます。
今回は、「着物を着て京都観光を楽しむメリット」と「着物で楽しめる散策コース」を紹介します。ぜひ人気のスポットを巡る時の参考にしてください。
目次
1.京都観光は「着物の着用」が絶対にお得!
歴史情緒あふれる観光スポットは全国各地に点在しますが、中でも着物姿の観光客を最も多く見かける観光地が京都です。着物を着ることで、情緒ある古都の風景に溶け込めます。
京都には、着物で街を観光することで、お得なサービスを受けられる仕組みがあることも、着物姿での観光客が多い理由のひとつです。
例えば、「京都きものパスポート」と言うお得なサービスがあります。「京都きものパスポート」は、京都総合観光案内所(京なび)や京都市役所など京都各地の施設で配布されている冊子や無料スマホアプリです。
京都に着物姿の人を増やし、和装産業を活性化させる目的で始められました。着物を着て「京都きものパスポート」の冊子やアプリを提示するだけで、400以上の施設・店舗でお得な特典やサービスが受けられます。
「京都きものパスポート」で受けられる特典は、施設入場料や食事代金などの割引・記念品の贈呈などがあり、特別感の得られる旅にしたい人は必見です。
さらに、「京都きものパスポート」には、普段着物を着慣れない人に嬉しいサービスがあります。それが、「着くずれレスキュー」サービスです。京都各地に約200店舗ある協力店で、パスポートを提示することにより、歩いているうちに歪んでくる襟元や裾を手直ししてくれます。初めて着物を着て、自分一人で着付け直しできない人でも安心です。
2.【観光スポット紹介】着物での京都散策ならこのエリアがおすすめ!
千年の都・京都は、着物で観光できるスポットが数多くあります。情緒ある街並みと寺社仏閣、美しい自然と着物の組み合わせは抜群の相性です。
ここでは、京都の代表的な観光スポットである「祇園」「嵐山」「岡崎・蹴上」の3エリアから、着物で楽しめる観光スポットを紹介します。
2-1.京都らしさが詰まった【祇園エリア】
街の随所に古都の風情を感じられる「祇園エリア」は、着物での散策に最適な観光地です。祇園には、舞妓の着付けを体験できる店舗があるため、通常の着物とは異なる衣装で街歩きを楽しめます。
人気エリアの祇園を巡るうえで欠かせないスポットは、以下の3つです。
①八坂神社
鴨川を東西に横切る四条通りの東端に位置する「八坂神社」は、祇園エリアに点在する寺社仏閣の中でも、最も有名な神社です。女性からは、恋愛や美容のパワースポットとしても人気があります。
②八坂通り
情緒ある京都らしい風景を写真に収めるのであれば、「八坂通り」がおすすめです。八坂通りは、八坂の塔として有名な法観寺へいたる参詣道で、地面にバランスよく敷き詰められた石畳が和の風景を織りなしています。
③祇園白川
「祇園白川」は映画やドラマのロケ地として有名な祇園界隈を流れる川とその周辺エリアです。八坂神社の前から西方の四条河原町へ向かう道には、お土産物屋や茶店がいくつも立ち並んでいます。そのため、歩き疲れた時に休憩しやすいことも魅力です。
2-2.自然と和の融合【嵐山エリア】
近代アートと豊かな自然、古き良き日本の風景を一度に楽しみたいのであれば、「嵐山エリア」がおすすめです。嵐山の豊かな自然は、秋の紅葉や春の桜が人気ですが、雪化粧の美しい景色はもちろん、小雨の粒が桂川の水面を振るわせる夏の時期も魅力にあふれています。
嵐山を満喫するのであれば、以下の3スポットがおすすめです。
①渡月橋
映画やドラマのロケ地として定番の「渡月橋」は、桂川に架かる橋です。川の流れを利用した水力発電による夜間照明が、自然に優しい夜景を作りだしています。
②キモノフォレスト
着物姿で夜間でも美しい写真を撮りたい人におすすめのスポットが、2013年に完成した「キモノフォレスト」です。色鮮やかな京友禅に包まれた600本にも及ぶポールは、夜間はライトアップされ、幻想的な風景を作り出し、着物姿を一層引き立てます。
③竹林の小径
嵐山の紅葉や桜と同じく、豊かな自然を感じさせてくれる嵐山のスポットが「竹林の小径」です。大河内山荘から天龍寺まで約400メートルの小道に数万本もの竹が植えられています。着慣れない着物で疲れた時は、人力車で巡ると風情が感じられるため、おすすめです。
2-3.モダンな京都を楽しめる【岡崎・蹴上エリア】
南禅寺をはじめとした、由緒ある神社仏閣を巡ることができる「岡崎・蹴上エリア」は、京都が持つモダンな一面を楽しめます。岡崎・蹴上エリアで、写真撮影に最適なスポットとしては、以下の3つが有名です。
①水路閣
「水路閣」は明治時代に建造されたレンガ造りの水道橋です。南禅寺の境内を横切るように水道橋が引かれているため、西洋風のレトロな雰囲気と純和風な境内が、独特の景観を作り出しています。
②ねじりまんぽ
「ねじりまんぽ」は、一見どこにでも存在するレンガ造りのトンネルです。しかし、内側のレンガ壁が、らせん状に積み重ねられています。その名の通り、まるで壁がねじれているような見た目となっている面白いスポットです。
③平安神宮
モダンとは真逆の古都・京都を象徴するような「平安神宮」ですが、創建は1895年(明治28年)の比較的新しい神社です。平安京遷都1,100年を記念して創建された神社で、社殿は平安京・大内裏の朝堂院を復元した朱塗りの造りとなっています。
3.【エリア別】おすすめの散策コース3選
続いては、これまでに紹介してきた「祇園」「嵐山」「岡崎・蹴上」の各エリアを着物姿で散策するためのコースを紹介します。
各コースには、「京都きものパスポート」の特典が使える施設・店舗が多いです。また、「着くずれレスキュー」サービスで、着物の着付け直しができる店舗も数多くあります。
3-1.【祇園エリア】八坂神社~清水寺コース
定番を押さえつつ効率良く京都を満喫したい人におすすめのコースが、「八坂神社~清水寺コース」です。
- 八坂神社
- 円山公園
- 高台寺
- 二寧坂・三寧坂
- 清水寺
「八坂神社」は地下鉄や私鉄からのアクセスが良く、スタート地点として最適のスポットです。
京都市内最古の公園である「円山公園」は、祇園祭の山鉾を収納する倉庫や夜桜の美しさが評判の枝垂桜(祇園の夜桜)も園内にあります。
豊臣秀吉の正室・北政所(ねね)が創建した「高台寺」は、美しい庭園や千利休の意匠による茶室など、わびさびの心を感じられる人気スポットです。
高台寺から「二寧坂・三寧坂」を経由して、京都の代表的な観光スポットの「清水寺」へと向かいます。
3-2.【嵐山エリア】嵐山~嵯峨野コース
神社仏閣とともに豊かな自然を楽しみたい人は、「嵐山~嵯峨野コース」がおすすめです。
- 渡月橋
- 天龍寺
- 野宮神社
- 竹林の小径
- 二尊院
- 常寂光寺
- 清凉寺
- 祇王寺
- 愛宕念仏寺
スタート地点は「渡月橋」です。足利尊氏が創建した世界遺産「天龍寺」、苔むす庭園が神秘的な雰囲気を醸し出す「野宮神社」、紅葉の名所「二尊院」、小倉百人一首の撰者として知られる藤原定家が居を構えたと言われる「常寂光寺」を巡ります。
さらに、常寂光寺からは、源氏物語の主人公・光源氏のモデルとなった源融が眠る「清凉寺」、平家物語にも登場する「祇王寺」、約1,200体もの可愛らしいお地蔵さんが参拝客を迎える「愛宕念仏寺」まで巡る「嵐山~嵯峨野コース」は、豊かな自然と古都・京都の歴史を感じられる散策コースです。
3-3.【岡崎・蹴上エリア】平安神宮~蹴上コース
京都が持つ「華やかさ」「歴史」「グルメ」をバランスよく楽しめるコースが、「平安神宮~蹴上コース」です。
- 平安神宮
- 無鄰菴(むりんあん)
- 琵琶湖疏水記念館
- 水路閣
- 南禅寺
- ねじりまんぽ
- 蹴上インクライン
一面の桜を楽しめる「平安神宮」から「無鄰菴」へと向かいます。無鄰菴は、明治時代の総理大臣・山縣有朋が建てた別荘の日本庭園です。
「琵琶湖疏水記念館」では、琵琶湖と京都を結ぶ琵琶湖疎水(水路閣)の歴史を学ぶことができます。
「南禅寺」の高さ22mの楼上から見下ろす京都の景色は美しく、紅葉の名勝としても人気ですが、雪化粧が施された冬もおすすめです。
「ねじりまんぽ」の不思議な模様を覗いて、桜の名所として知られる「蹴上インクライン」へと向かいます。桜の季節以外でも、豊かな緑があふれる癒しスポットです。
4.まとめ
歴史都市・京都を十二分に楽しむためには、着物を着て観光することがおすすめです。しかも、京都には着物で観光する人に向けて、お得な特典を提供する「京都きものパスポート」などのサービスがあります。
今回紹介した「祇園」「嵐山」「岡崎・蹴上」エリア以外にも、京都には数多くの観光スポットがありますが、一度に京都にある全ての観光スポットを巡ることは難しいです。そこでまずは、これらの定番エリアを着物で散策してはいかがでしょうか。