column コラム
京都の送り火|浴衣で過ごす夏の終わり
2019.07.31
夏も中盤に差し掛かり、より残暑もピークを迎え始めたこの頃。
夏休みをどのようにお過ごしですか?
例年に比べて冷夏と呼ばれ、涼しい日もちらほら見られましたが、7月も下旬を過ぎると「京都の夏は暑い!!」ということを実感させられる日々が続いています。
京都の夏では、地元の方から、観光の方まで暑さ凌ぎに、浴衣を着る方が多く見られます。
古都京都の街並みに着物姿は、何とも風情のある京都ならではの楽しみ方ではないでしょうか?
祇園祭も終わりを迎え、京都の夏のBIGイベントが一つ終わりましたが、まだ残っているんです、京都の夏の終わりを告げる代表イベント“五山の送り火”が。
京都旅行に行くなら、一度は見て頂きたいおススメのイベントです。
送り火の歴史や魅力、見どころなど京都の夏の終わりを、存分に堪能してください。
送り火とは?
送り火とは、祇園祭と同様に、京都の夏を代表するイベントの一つです。
毎年お盆の8月16日に、ご先祖の霊をお見送りする“精霊送り”というお盆行事です。
京都を囲む5つの山に順番に点火していき、文字を浮かび上がらせていきます。
20:00に初めの山に点火される「大文字」を皮切りに、5分おきに「妙」「法」
「船形」「左大文字」「鳥居形」の順で点火されていきます。「妙」「法」に関しては2つで1つとされ、点火も2つ同時に行われます。
ご先祖の魂を送り火でお見送りしつつ、夏の終わりを惜しみながら秋の訪れを感じる、風情のある京都を代表する行事の一つです。
送り火のはじまり
諸説ある五山の送り火は、公的資料がほとんど残されておらず、「誰が何のために?」始めたのか定かではないとされています。
謎が多く残されている送り火ですが、平安時代の初期に空海が始めたとされる説や、室町時代の中期に足利義政が始めたとされる説、江戸時代の初期に近衛信尹によってはじめられたという説、主にこの3つの説に意見がわかれているようです。
また、明治以前までは、「十山の送り火」と言われ、10個の山で送り火が行われていたとされています。
謎が多く残るミステリアスな「送り火」ですが、古来より京都の夏の風物詩として、京都の街に灯る炎の文字は「先祖を送り出すための行事」として大切にされてきました。
京都に住む人々は、送り火の終わりとともに、京都の夏の終わりを迎え、秋の訪れを迎えます。
送り火の見どころ
送り火を見に来る見物客は、毎年10万人前後とされていて京都の街は人であふれ帰っています。
また、点火時間が1時間未満とされているので鑑賞できるスポットは必ず確認しておくことが必要です。
灯がともる順番と一緒に、送り火の見れるスポットを紹介していきます。
20:00スタート 「大」
送り火名 「大文字」
場所 東山妙意ヶ嶽
住所 京都市左京区
観賞場所 銀閣寺東側 鴨川・出町柳の西側
↓
20:05 「妙」「法」
送り火名 松ヶ崎妙法
場所 松ヶ崎
住所 京都市左京区松ヶ崎
鑑賞場所 北山通 ノートルダム女子大~松ヶ崎駅の間
↓
20:10 「船の形」
送り火名 「舟形万灯籠」
場所 西加茂船山
住所 京都市北区大北山
観賞場所 京都ゴルフクラブ倶楽部船山付近 加茂川南
↓
20:15 「大」
送り火名 「左大文字」
場所 大北山・左文字山
住所 京都市北区大北山
観賞場所 金閣寺北側 平野神社
↓
20:20 「鳥居の形」
送り火名 鳥居形松明
場所 北嵯峨水尾・曼茶羅山
住所 京都市右京区嵯峨鳥居本
鑑賞場所 渡月橋 嵐山東公園
同時に複数の山の点火を見ることが可能な場所もありますが、当日の込み具合と、レストランや宿泊施設などは1年前から押さえられていることが多く、交通規制の関係から町中が人で溢れかえります。スポットを一点に絞って見に行くことをおススメします。
浴衣で楽しむ送り火
京都の暑い夏を過ごすなら、「やっぱり浴衣」という声も多く聞きます。
浴衣のベストシーズンと言えば、7~8月までと言われていて、明確に時期は決まっていませんが、お盆を過ぎると、浴衣をしまう方も多いようです。
盛夏の時期だからこそ、涼やかな浴衣姿は、涼をとるのに相応しい装い。
京都の情緒あふれる街並みには、着物姿が一番!
夏のイベントを楽しむのに良いアクセントになり、思い出作りに華を添えてくれます。
京都の夏を代表するイベント「送り火」。
今年の夏は浴衣姿で、京都の夏の終わりを送ってみてはいかがでしょうか?
まとめ
いかがでしたか?京都の夏の風物詩でもある「五山の送り火」。
是非、夏の思い出に浴衣レンタルで夏の終わりを満喫してください。